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誕生のとき。(出産レポート その5.) [出産キロク。]

ようこそ、水琴。

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猛烈な痛みのなか、ヨタヨタとなんとか分娩室へ移動
(しかも部屋を間違えて引き戻される…もう視界が曖昧だった(笑))

途中、廊下で産まれるんじゃ?と思うくらいいきみたくなる

分娩台に乗った時間は16時10分頃。陣痛室に入ってからは約1時間。
よくわからないけど、お産の進行はかなり早いみたいだ。

分娩室に入って開口一番
「すいません…ウンチ出ちゃいます…」(ToT)と私。
「ウンチじゃなくて赤ちゃんよそれ」と助産師さん。

それでも私、信じられず、最後まで絶対ウンチだと思ってた・・
(ずっと謝ってた気がする・・・笑)

点滴やら機械やらがどんどん取り付けられ、なにやら準備が始まる。

その間にもいきみの波は容赦なく訪れ、そのたびに悶える私。

「もうすぐいきんでいいからね」

……もうすぐって・・いつですかああ~???(@W@)

このとき、もう身体が勝手にいきんでたような気がする(-.-;)
力を抜こうにも、自然に(うんちが出てくるように・・^^;)気張ってしまうんだもん…

しかし、そんな事態に陥っている私を分娩台に放置したまま、
助産師さんは隣の部屋に(準備のため?)行ってしまう。

この一大事に、まさかのひとり放置?(  ゚  ω  ゚  ) ! !まじっすか

たぶん時間にしたらほんの数分だったと思うけれど、
このときの私にとっちゃ長過ぎる孤独・・・。

今生まれたら誰が拾うの~(тωт`)
赤ちゃん落としちゃうよ~
ってよっぽど叫ぼうかと思った(笑)


間もなく助産師さんが戻ってきて内診。

子宮口全開なのを確認する。(今思うとこの最後の1センチを待ってたんだろうな)
「じゃ、ここのレバーをしっかり持って、陣痛が来たら息を吸って、
止めたままいきんでね。
あ、きたね、じゃあ息を吸って~
止めて!いきんで!」
思い切りいきんでいいと言われてからは、待ってましたとばかりに思う存分波に乗る。
「うまいうまい!すごく上手よ!目はつぶっちゃだめ!遠くを見るようにして!
はい、じゃあ休んで~」

(休んでと云われても実際はまだいきんでいた気がする)

「あと5、6回繰り返したら赤ちゃん出てくるよ!
じゃあ吸って~!」

気がつけば主治医やいろんな先生が私の周りに集まっていた。
ほとんどみんな見てるだけだったので単なるギャラリー?応援?(-.-;)

とにかく終わりが見えてきた。

このウンチを出す感じで頑張ればいいんだな、よしイケる!

レバーを思い切り握りしめて、息をとめ、
力いっぱい中のウンチのようなモノ←を押し出す!

「そう!いいよいいよ!目を閉じないで!
もう髪の毛が見えてるよ!」

にこちゃんがもうすぐ出てくる!
いよいよだあああああ。゚(*´□`*)゚。
その言葉に奮起され、いきみにも気合いが入る。
(余談だが、昔、長くヨガをしていたおかげか、いきみと呼吸の仕方が
経産婦以上にうまかった、と先生方に後々しみじみ驚かれた。
超スピード安産だったのは、そのせいもあるみたい。
自分でも不思議だけど、呼吸はほんとに大事なポイントなんだな・・と思う。)

それにしても、陣痛ってすごい役割だな、と思う。
陣痛があるから、赤ちゃんを押し出そうとする力が何倍にも強いものになる。
当たり前だけど
痛みがなければ、一人でここまでのいきみは出来ないもん。
そう考えると、まさに赤ちゃんとの連携プレーでお産は成り立っている。
陣痛は猛烈な苦しみだけど、やっぱり必要な痛みなんだな。

しばらくして別の先生が登場
「ちょっと身体が引っかかってそうなので、
念のために会陰切開しますが、いいですか?」

どうぞどうぞ好きにしていいから早くして~(ToT)

麻酔薬を打たれ、おマタをジョキジョキ切られる。

完全にされるがママのまな板の上のカエル状態…

こうして母親って女を捨て…じゃなくて(^_^;)たくましくなるのね…

話に聞いていた通り、陣痛が強烈過ぎて、
痛みはもちろん、切られている感覚もよくわからなかった。

さあ、改めてにこちゃん誕生の準備は万端!
いよいよクライマックスだああ~!(≧д≦)ノいくよ~!


「あと2・3回いきめば赤ちゃんが出てきますよ!
最後は、いきむのをやめて、両手を胸においてハッハッハッと息を吐いて下さい
そのときには私が指示します」

私「はい~はい~がんばるぅ!」

思わず出たセリフに助産師さん達が笑ってた。
私も朦朧としながら、虚ろな目で助産師さんに笑いかける。
最後の最後でなぜかそんな余裕があったのが不思議(^^;

「もう一度!吸って~息をとめて!いきんで!」

うぬぬぬ~~(((((;`Д´)≡

もう、最後のやけっぱち。

分娩台ではほとんど声は出なかった
余計な力が抜けてしまいそうで。

とにかく息が続く限り、声を押し殺して力の限り深くいきんだ。

「よし!もういきまないで!
じゃあレバーから手を外して、胸に当てて…ハッハッハッ」

云われたとおり、短い呼吸を繰り返す。

「あ…肩が引っかかってるね…ヨイショヨイショ」
助産師さんがちょっと苦労しながら、ゆっくりと引っ張り出す。

「ほら生まれました~!!!!!」

取り上げられた黒っぽい塊。

17時3分、にこちゃん、誕生。


・・・・・・・。

あの瞬間を、私は一生忘れないだろう。


さっきまでお腹で動いていた命が、ようやく今、私の目の前に誕生した。

「あら~。思ったより大きいね^^」と助産婦さんの声が聴こえる。

年明けには、小さな小さなミジンコみたいだったにこちゃん、
ちゃんと人間の形をして、ちゃんと大きくなって出てきたね。

すごいな。

命って、本当にすごいな。

あの喜びと感激、そして不思議な感覚を、言葉にして表現するのは本当に難しい。

しばらくして、か細いけれど元気のいい泣き声が聴こえた。

助産婦さんがすぐに胸に抱かせてくれる。(カンガルーケアっていうんだね。)

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「生まれたね・・・」
相方は、生まれたてのにこちゃんを見て、ただただ呆然。(笑)
彼にとっても生まれて初めての光景。
どうしていいかわからない感じで立ち尽くしていた。
そして、出た言葉が・・
「お、おもしれー顔・・・」

しーん・・(´-ω-`;)ゞポリポリ  感動を壊すなぃ・・・orz

まあ、確かに面白い顔してたけどね・・^^;

しばらくすると、にこちゃんは産湯へ、私はお産の後処置を。
胎盤をぐいぐい押し出され、会陰をちくちくと縫われる。
若い女医さんだったけど、ほんとにテキパキしてて、ものすごくかっこよかったな。
ちょっと痛いような気もしたけど、陣痛の後だとどんな痛みも可愛く思える。

その後、一連の処置が終わると巨大なおしめのような悪露パッドをつけられ、
再びにこちゃん登場。
「おっぱいを飲ませてくださいね~」
生まれたての赤ちゃんに母乳をあげると、赤ちゃんの免疫が上がったり、
ママのおっぱいもよく出るようになるなど、メリットがたくさんあるらしい。

出てるのかどうかわからないけど、にこちゃんはちゃんとおっぱいをくわえ、
ちゅうちゅうと一生懸命に吸っていた。
なんだか愛おしくて涙が出た。

「みこちゃん・・・今日からは、にこちゃんじゃなくて、みこちゃんだね」

私たちがこの新しい命につけた名前、
水琴 <みこと>。

水琴、
水のようにサラサラと流れて、
その清らかな響きで人の心を癒すように、
そんな歩みを奏でながら、生きてくれたらいいな。


ようこそ!みこちゃん。
私たちの世界へ。


そして、今日からあなたはずっと
私たちのかけがえのない家族となる。


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陣痛室・・それは戦場。(出産レポート その4.) [出産キロク。]

妊娠、そしてお産・・・誰もがこの過程を乗り越えて母となる。

どんなに安産であっても、
この張り裂けるような陣痛を乗り越えなければ、赤ちゃんには出会えない。

たとえ帝王切開であれ誘発分娩であれ、またはたとえ無痛分娩を選んだとしても、
それなりの苦しみと痛み、リスクを抜きにしては、
出産の喜びを味わうことはできないのだと思う。

新しい命は、必ずママの「痛み」とともに誕生する。

ひとつとして同じ出産ストーリーはないし、苦しさの程度を比較することもできない。

ママの個性それぞれに合わせて与えられる、それぞれが乗り越えるべき出産の痛み。

分娩は、赤ちゃんが、届けてくれるママになるための試練であり、
最後の大きなハードルだ。

きっとそれは、分娩台という場所で行われる
母になるための通過儀礼なのかもしれないな。

それを越えたとき、初めて未知の喜びと感動を知ることができる。

陣痛がきたとき、ふとそんなことを思った。


「女性」から「母」になる瞬間ー、
そんな私の「通過儀礼」の様子を、ひきつづき、レポートします。

陣痛室~分娩へ

身体がバラバラになりそうな痛みを抱えながら、
引きずられるように三階から二階に移動し、どうにか陣痛室に到着した私。

トイレを済ませるように云われるが、
その間にももちろん容赦なく痛みの波はやってくるので一挙一動がもう必死。

キタキタキタ~!!

ぎゅゅうぅぃぃ~

意識が朦朧とするなか、よろよろトイレを出て
陣痛室のベッドに倒れ込む。

また内診。

この辺りからの内診は、拷問地獄として脳裏に記憶されている。(*_*)

「陣痛が来たときが一番よく診れるんです~」
と助産師さんが入れ替わり子宮の様子をチェックにくる

陣痛室での内診…
それは、つまり
痛みの絶頂のときを見計らってカエルのように開脚させられ、
激痛でひきつる中、力を抜くようにひたすら身体を押さえ込まれるの刑…(;´Д`)

殺す気?とか思うが、「呼吸が大切」という助産師さんの言葉を思い出して、
ひたすらフーフー力を抜く。

「上手上手!すごいイイ感じ!」
非常に誉められるが嬉しくない。(T_T)
むしろ、ヘタでも上手でもどうでもいい。とにかく今を乗り切るだけで精一杯。

陣痛室に設置されているNSTを身体に付けられ、測定開始。

その間にも、陣痛の波はどんどん高く、長くなる。

助産師さんから私のお尻のツボを教えられ、痛みが来ると押すように指導される相方。
「ここでいい?」
と何度も聞いてくるがもうなにがなんだか自分でもよくわからない。

「たぶん~…てかもうどこでもいい~!」
まともな思考なんか働くもんですかい(*_*)
ツボで紛れるレベルはすでに軽く超えてるよ~

相方が座る場所からはNSTの波がよく見れるらしく、
しばらくするうち私の陣痛のタイミングをいち早く察知するようになっていた。

もう痛みにはほとんど休みがない。
山があるのに谷がない状況(泣)

私「和哉く~~ん!!!」
相方「なあに?」
私「…代わって…」
相方「ムリ。(・_・)」

相方「麦茶飲む?」
私「…どうでもイイイイイ~!!」
相方「ごきゅごきゅごきゅ」(アナタが飲むんかい!)


私「にこちゃんがんばってぇぇ~!」
相方「てか香奈もガンバレ(^_^;)」
私「わたしガンバルぅぅぅ!」
そんな言葉をやりとりできたうちはまだ少し理性があったのかもしれない(笑)

しかしそれも長くは続かず、痛みは加速。
いろんな先生が様子を見に来ては
「いい陣痛きてるね~」
と嬉しそうに帰っていく。

相方「さっき先生が夜になるまでには生まれるよってさ。
…かなり進むのが早いらしいよ!
…てか俺たち何時にここ入ったっけ?(・_・)」

私「しらなひぃぃぃ~そんなんどうでもいいぃぃ~~」

相方のゆるい天然テンションに付き合ってられるほどの余裕はもうないってば。


この痛み…

なんと喩えたらいいんだろう?
今まで全く体験したことのない境地。

はなからすいかとか、腰をハンマーで砕かれるとか、
身体をバラバラに引き裂かれる痛みとか、生理痛の100倍の痛みとか
はたまた ドリルでこじ開けられる感じとか云々…
まさかそこまで~(^_^;)なんてちょっと割引して見積もっていた私。
しかしその喩えはたしかにふさわしかった(T_T)

私のイメージは身体が今にも噴火して下からマグマが出そうな感覚(笑)

痛みがくるたびに
私内側から爆発しちゃう?とか本気で想像した。

ベットの横に貼ってあった、いろいろないきみ逃しの姿勢を試したかったけど、
結局ベッドの柵にしがみついて痛みを逃すだけで精一杯。
力を抜くのって簡単なようで本当に難しい。
波がくると、痛みに抵抗しようと自然に全身がかたくなり息がとまる。

「力入れちゃだめ!身をよじると赤ちゃんが通れないよ!
呼吸しっかり!」
遠のく意識のなかで助産師さんの声が厳しく響く。
カエル体制のまま股関節を押さえ込まれる。
なんの修行~(┳◇┳)

も…無理…ずっと続くのこれ?
あまりにつらくてじわりと涙が出てくる。

巨大な波を乗り越えても痛みは収まらず、
間隔をあけずにすぐに別の波がくる恐怖の連続。

ナニコレ休みがない(T_T)話が違う(T_T)(T_T)(T_T)

マタから太ももがあまりの痛さにガクガクぶるぶる震えてる。
痙攣するカエルみたいになってる私(笑)

NSTをみながら相方が一言。
「なんか波が変わってきた」

うん、わかる

私「波がさがらないでしょ」

相方「うん、ほとんど下がらずまた上がる…」
私「(┳◇┳)…だよねぇぇぇずーっと痛いもぉぉぉん
なんでぇぇ」

まさかの陣痛津波攻撃!
陣痛って普通、休みあるよね?(T_T)(T_T)(T_T)

もうパニックとか通り過ぎると変に理性が戻ってくる。

痛みに抵抗しようとするから力が入る。
ここで戦略を変えてみよう、と。

波に乗って呼吸を子宮に送り込むイメージをしてみる。
ふーっと吐きながら、むしろ激痛の中に身をまかせ、底まで沈み込んでいく感じ。
今考えると、それがうまく出来たときは苦しみが和らいだ気がする。
ただちょっとでも力が入ったり、痛みに抵抗しようとすると
苦しみは倍増。
勝手に出したことのないような悲鳴が出る(^_^;)

壮絶。

ハーハー

もはや
ゴゥゴゥ(ケモノ化)

どうしていいのかわからずベッドの柵を叩いてみる(笑)

マグマが今にも下から出そうな感覚がいよいよ本格的に。
で、出る…マグマ…

危険を感じて思わず身を起こす私。
「ナースコールって…どこ…?」

しかし押すまでもなく、すぐに助産師さんが入ってくる。

「あの…いきみ…たいです」と思わず言っていた私。

助産師さんは嬉しそう(?)に恐怖の内診を始める
もちろんカエルのまま陣痛の絶頂波を待って…(^_^;)

このときの内診で私のマグマはついに爆発
「◎#$%&$#‘*>+*!」
限界超えた!と思った瞬間、ばしゃっ!とマタから噴火…じゃなくて破水する。

「子宮口、9センチ。破水したね。分娩室行こう!」
と助産師さん。

…てことはもう生まれるの?(@_@)

めくるめく早さのこの展開。

しっかし・・このときすでに波の切れ目がなく、立てる気がしない…。
移動とかちょっとムリ…ここで生まれそう(T_T)産んでいいっすか・・・
そのとき、助産師さんが険しく豹変。
「だめよ頑張って歩いて!今!ほら立つ!」
ひきづられるように立たされ、強引に歩かされる。

鬼だ鬼~ひとでなし~(T_T)(T_T)!

つづく・・

キタ!これが陣痛!(出産レポート その3.) [出産キロク。]

そして本陣痛へ

しばらくすると主治医の先生登場
「ちょっと早いかもしれないけど、陣痛始まってるみたいなので入院しますか?」

え?今から?(・_・;)もう?

まさかの展開にびびる私。
どらいぶは無理?(←そこなの?)

先生「まあ、どっちでもいいです」

…( ̄∀ ̄;)へっ…?どっちでも。

なんじゃそりゃ~
ここへ来て私に選択権?

先生「入院してもね、結局子宮口開くの待たなきゃいけないから、
それがベストとも云えないんですよね

かえって動かなくなっちゃって進まなくなっちゃうケースもあるし。
そうなると徒に院内を歩いてもらうことになっちゃう。
だったら、家に戻って普通に生活してたほうが早く進むかもしれないんです。
入院費用もちょっと多くかかっちゃうしね。破水した訳じゃないから。。」

なるほど。お産ってそういうもん…

たしかにさっきも歩いてるうちにお産の兆候が進んでた感じがする。

ならば迷うまでもない!

帰る。(`・ω・´)モチロンネ

私「実は今日、ダンナがクルマを借りていて、
赤ちゃんの買い物に行く予定だったんです・・
せっかくだから
とにかく出掛けてみて痛くなったらまた帰ってくるとかアリですか?」

陣痛来ててもまだ買い物行く気マンマンな私(゜∇゜;けっこうのんきだったな・・

やがて訪れる大波がどんな地獄かも知らず…

「そうですか。
車があるならすぐ来れるし、その方がいいかもしれませんね」
と先生のOKがあっさり出たので、とにかく一旦病院を出て、
相方のクルマを待つことに。

結局再診&NST料四千円( ̄∀ ̄)結局掛かっちゃった・・しょうがないか…。

待合室で終戦記念日の放送を聞きながらマタ友Eさんと電話。
「なんか痛いんだけどね、とにかく美味しいもんでも食べに行ってくるよ( ̄∀ ̄)
そのうち収まっちゃうかもしれないし」

このとき、まさか今日生まれるとは思ってなかった。
初産って、進みが遅くて、陣痛が始まってから何日も掛かったりするのは
よくあると聞いていたから。

…しかしながら
話しながらもアイタタタと陣痛の波はやってくる。

ん?酷くなってないか…?( ̄∀ ̄)

やがて相方到着。

状況を話し、とにかく腹ごしらえしようということに。

どこで食べる~…なんてウキウキ呑気に話しながらも、痛みがくると
「うぅぅ…ちょっと今ムリ…」
と、会話を中断、身をよじらずにはいられないレベルに。

私「ふ~ふ~ふ~」

そのたびに助産師さんの言葉を思い出して呼吸を子宮に送るイメージをする。
「今はね、ニコちゃんが頑張ってるから、ちゃんと呼吸しなきゃね!」
…なんて云う余裕はまだあったけど、なかなか痛みは強力になり
助手席でのけぞらずにはいられない。


「…とりあえずさ…
どこいくより先に入院準備を取りに家に帰った方がいいんじゃね?(゜∀゜;)」と相方。

たしかにそうだね…
と痛みにもがきながら同意する私。

午後1時ごろ、家に到着。

その頃には、すでに痛みがくると身体を起こしてはいられないほどになっていた。

なんとか波の合間にまとめていた入院準備を最終確認。
このとき、しばらく出来ないかもしれないと思い、なぜかトイレの床を掃除したりもする。
(変なとこ律儀)

朝から何も食べてなかったので、ひつこくランチに行く気はマンマンの私。
お産前の獣的本能からの食い意地かしら?(^_^;)
「イタタタタ」と言いながら、
「腹が減ってはイクサはできん!
やっぱり最後に『まるいうどん』(私と相方のお気に入りの店)行きたいよね(≧∇≦)」
とか言ってたな(笑)

…とはいえ、
どう考えてもやっぱり妊婦が痛みによじれながら食べてる姿は
かなり人目につきそう(当たり前だろ~by相方)ので諦めて出前をとることにする。

出前を待ちながら試しに陣痛の間隔を図ってみると、かなり規則的に3分くらいを刻んでいた。

私「…あれ?3分って短くない?(゜∀゜;」
相方「何分間隔になったら病院行くんだっけ?」
私「…どう考えても3分は行くレベルじゃない?(*_*)」
相方「10分になったら行くって書いてあったよ」
私「・・ってことは間隔がこれから伸びるのかな(゜∀゜)」←バカ

なんて呑気な…というかアホな夫婦…

それでも、高校野球をみながら、3分の波を見計らってうどんを美味しく完食!

3分:ひたすら掻き込む。→ ひたすら苦しむ → 3分:ひたすら掻き込む。→繰り返し。
(ウルトラマンみたいだなby相方)

私「おいしかった~
よし、とりあえず病院に電話だ」(`・ω・´)ノ☆しゅわっち

しかし、このときすでに痛みはさらに強くなり、電話中に波が来てまともに話せないほどに。

「今さっきお伺いした佐々木です・・
あれから痛みがひどくなっ・・あいたたた・・えっと・・イタイっ・・くぅっ・・(無言)」

「今すぐきてください」
とサクッと云われる。(当然だよね)

このとき午後2時ちょうど。

相方が車を飛ばし、病院に着いたのはそれから30分後だった。
車の中で、相方の携帯に、お義母さんから電話があった。
応援のメッセージだったみたいだけど、その間にも私は痛くて痛くてうなっていた。

病院の廊下を歩こうにももう痛みがくると立っていられない。
そのたび、手すりにつかまって、しゃがみこむ。

看護婦さんたちに温かく迎えられ、
本日四回目の内診(^_^;)

「あ、さっきよりつらそうですね~( ̄∀ ̄)」
嬉しそう?な先生。
内診中も痛みの波が来て悶える私。
このとき、すでに子宮口5センチ開口。

「はい、すぐ入院ですね」
いよいよ嬉しそう??な先生の声。

あれよあれよといううちに助産師さんに部屋を案内され、分娩用の服に着替えさせられる。
その間にも痛みはぐんぐん酷くなり、波がくると座り込まずにはいられない。

部屋のベッドでうずくまる私。
そのたびに助産師さんがお尻のツボを押してくれるが、もうあまり効かないレベルの痛さになっていた。
ゴルフボール、いらなかったな…(笑)

部屋でもう一度助産師さんの内診→子宮口6センチ開口

「進んでますね~」と助産師さん。
→そのまま部屋をあとにして、相方と一緒に陣痛室へ直行。
ムチャクチャ痛いのに「動いた方がいいから頑張って!」と強引に歩かされる(おに~!(笑)と思う。)

「この入院部屋に次に戻るのは、赤ちゃんが生まれてからになるからね」
と助産師さん。

朦朧とする意識のなか、展開の早さに驚いた。

そして…

陣痛室…という名の拷問室(笑)に入ってからは、
もうひたすら予想だにしない苦痛が待つばかりだった。

こんな痛みが、感覚が、この世に存在するとは・・知らなかったさ・・(((=ω=)))


またまた続く



異変。(出産レポート その2.) [出産キロク。]

陣痛の始まり

「お産に向けて順調に進んでいるので、一端始まったらスムーズに生まれそうですね~
とりあえず、来週の健診までは様子を見てみましょう。
その後のことは来週の状態をみて決めましょう。
今迄どおり、よく歩いて身体を動かしてくださいね」
と先生。

よ~し、
それまでにこちゃんに栄養送るためにモリモリ食べるぞぉ!と気合いを入れ直す私。

しかも、失禁(恥(-.-;))して迷惑をかけたというのに
今日はまさかの診察料0円!
いつも手数料やらなんやらで、数千円は掛かるのにな~
ご機嫌~♪((ノ〃ω〃)ノ゙←ゲンキン

浮いた分で今日は存分に相方と美味しいお昼ご飯を食べよう(^O^)と意気揚々と病院を出る。

このとき午前10時過ぎくらい。

…ところが…

歩き始めた途端、なんかお腹が…痛い。

以前にも内診で刺激を受けてからお腹が張るようになったことがあったけど、
今回は…なんかもっと…へんだ。

張りだけじゃなくて波のある痛みが一緒にやってくる。

きゅうぅぅ

ん?
と一瞬あまりの違和感で立ち止まる。

やっぱりかなり出血したからかな?

生理痛のような痛みと倦怠感・・。
苦手だけど、なんかむしろ懐かしい感覚でもある。

それでも内診したばかりなので、そのせいだろう、
そのうち収まるはず・・とあまり気にせず、取るに足らない痛みと決め込む私。
(臨月妊娠にあるまじき行為っす(-∀-`; )…だってドライブがあまりにも楽しみだったんだもん(-.-;))

そうして鈍痛を抱えながらもしばらく駅前のSEIYUをウロウロした後、
診察後のいつものコース、お気に入りのスタバへ。

約束の時間までここでまったり相方を待つことにする。

…ところが…

トイレに入ってびっくり(・_・;)
出血が…思った以上に多い。

生理2日目くらいの量の血液が、貰った夜用ナプキンにべっとり広がっていた。
便器も真っ赤!

こんな出血して大丈夫かな?

それに加えて、時間の経過と共にさらに酷くなる生理痛みたいな鈍痛…。

さすがに心配になる私。

後期に突然生じる早期胎盤剥離
(胎盤が出産より先に剥がれてしまうことらしい。母子ともに危険な状態になることも。)って
たしかこういう初期症状じゃなかったっけ…。(( Д ;) Д ) Д) ))

マタ友Eさんに伝えると彼女もやっぱり同じ見解。
「心配だから電話してみた方がいいよ!」と…。

そうしようか・・と
電話口で聞かれたときのために、試しに痛みの感覚を計ってみる。

3分くらい。
え?サンプン?(・∀・;)

陣痛にしちゃいくらなんでも早すぎるわな…(・_・;)と
面倒になって計るのをあきらめる(←だから臨月妊娠にあるまじk(ry)

けれど痛みは増していく一方なので、念のため病院に電話してみることにした。

このとき午前11時頃。

結果……、
とりあえず見てみないと何とも云えないので
病院に一旦戻って下さいとのこと。

そして本日三回目の内診(-.-;)

先生はきっぱり
「さっきと特に変わらないですね」

(-.-;)……そ、そぉですか…

なんか何度も看てもらってバツが悪いけどまあ良かった、心おきなくドライブに行ける♪

…なんて呑気に思っていると
「でも内診から陣痛が始まるのはよくあることです
とりあえずNSTで様子を見てみましょう」
と、しばらく別室で機械に繋げられることに。

その間に痛みがだんだん強くなる。

「あら~結構いい陣痛来てますね(笑)」

笑顔の素敵な看護婦さんが何度も様子を見に来ては色々アドバイスを下さった。

「山が来ると苦しいわよね~
『フーフー』ってしてみて!
その瞬間は子宮が収縮しているから赤ちゃんに取っても苦しいのよ
だから、そんな痛みのピークのときこそお母さんは力を抜いて、深呼吸!スーハー!

今子宮の開きが3センチでしょう?
10センチになったら、やっと赤ちゃんが出て来れるからね。
それまで、力を緩めること、呼吸を送ること、忘れないでね!」

この助産師ママさんの言葉こそ、私の安産の最強の武器となったのでした。

また続く…

出産前夜~最後の健診。(出産レポート その1.) [出産キロク。]

にこちゃん出産のリアルな記録を、
忘れないうちに綴っておきたいと思います。

入院中、ありのままに少しずつ書きました。

陣痛から分娩まで、約5時間のびっくりスピード安産でしたが
私にとっては、最も長い長い一日でした。

長いので、少しずつアップします

~ 39週と3日目 ~(出産前夜)

今日から相方が5日間の休暇を取ってくれたので、いよいよ準備は万端。

今にして思うと
パパっ子に違いないにこちゃんは、
きっとこの時期を待ってたんだと思う。

夜になって、相方が満月を見に散歩へ行こう、と提案。
歩くのがあまり好きじゃない相方から誘うなんて珍しい。
満月はお産を促すチカラがあるみたいだから、パワーをもらいに行こう!
と張り切って出掛ける。

大きくて本当に美しい満月だったな。

月のシャワーを浴びたせいかお腹もよく張る気がする。
思うように歩けない。
相方の手を取り一時間くらい近所を散策するので精一杯。
(トイレも近いので、さらに限界(゜∀゜;これ以上はもれる・・苦笑)

だけど、二人最後の楽しい満月デートだった

この日、パパがそばにいるからそろそろ出て来てもいいよ~
とお風呂で話しかけたりもしていたな。

夕飯はこれも相方の提案でケンタッキーお届けサービスで乾杯!

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出産したら油っこい食事が食べれないみたいだから今のうちにね(^◇^)と。
おいしかった。

牛肉ジンクスじゃないけど鶏肉パワーもなかなか味方になったかな?(笑)

(結局オロナミンCもスクワットも試さなかったけど…(^_^;)

でも、相変わらず出て来る気配とかないね~って二人で笑っていた。

お腹に住み着くつもりかもよ なんて言ってみたり(゜∀゜;)

ごくごく平和な夜だったな・・・


~ 最後の健診 ~(39週と4日目、その日の朝。)

…そんなこんなで迎えた翌日、8月15日。
世間はお盆、終戦記念日。

まさか、この日がまさに私に取ってもある意味終戦
(お産はまさに自分との闘いでした(^_^;))記念日になるとは…(笑)


健診の日だったので、朝からいつものようにシャワーを浴びて電車に乗り込む。

ちなみに産まれるその日だとはもちろん微塵も思わず
それどころかひとりで朝からこんなことして遊んでた(笑)

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だってあまりにお腹が出っ張ってるのでなんか載っけてみたくて…
余裕でマスコット安座でけた(゜∇゜)て喜んでたアホな私

これが妊娠中のお腹の最後の写真になっちゃったとは・・(`-д-;)ゞ

いつもと変わらない朝の体調。

ただ、なぜか今日はいつもよりどうも歩きにくいのが不思議だった。
お腹に響く感じがして足がヨタヨタする。
でも特に気にせず、気持ちは元気にiPodノリノリでいざ病院へ。



今日は健診の後、相方とニトリやホームセンターに買い物に行く約束をしていた。
赤ちゃんを迎える最後の準備だからと、
またまた車好き相方くんが張り切ってレンタカーを12時に予約。

診察は10時前には終わるので、相方が迎えに来るまで
ぶらぶら駅前を散策するつもりだった。

健診の結果、赤ちゃんの推定体重は2800g弱。
あり?前回よか少ない(´ー`A;)  また誤差の範囲かな…と思っていると…

「体重、そろそろ伸び悩んできたかな~
やっぱりお母さん増えないから、ここへ来て影響が来たかな?
子宮の栄養状態があまりよろしくないかも…。
そうなると近いうち誘発分娩とかになるかもしれないですね。

今までもそれがいつも心配だったんですけど…、
でも、まあ、ここまで育ったからもうあまり心配はいらないと思いますけどね」
と先生。(´・ω・`)

おっ…誘発?
よくわかんないけど、またなんか不安なこと云われたな…(^_^;)

最近たしかにもう大丈夫だと思ってテキトーにしか食べてなかった
…というかアイスばかり食べてたな(ノω<;)あちゃー

ごめんね、にこちゃん。
今日からまた頑張る!(←夜にはお腹にいなかったけどね)

このときの内診では子宮が3センチ開いていて、随分頭が下がってるとのこと。

「だいぶ進んでますね~いい調子です!」

ただ、この日の内診が半端なく痛かった!(ノ△T)
今までちっとも痛くなかったのですっかり舐めてたら…
かなり奥までグリグリと突っ込まれ一瞬叫びそうになってしまった(」゜□゜)」
はうっ!

その後ヨロヨロと身支度をしているとポタポタと出血。
拭いても拭いても出てくるのでどーしたものかと思っていると、急にお腹がパンパンに。
今度は股から水がじょばっ!

「!!!!(°□°;)」アワワワ

「せんせぇ!…なんか水が出ましたぁ!」

「アララ(笑)破水かもしれませんね~もう一回見てみましょうか~
破水だったらこのまま入院だね~
今日荷物、持ってきてもらえる人いる?」

さすが慣れてる。
全く動じずマイペースを崩さぬ先生。

調べたところ、特に変化もなく、破水ではないとのこと。

…といふことは私ってば立ち尽くしたままお漏らししたのね~!?(^(^(^ω^;lll)━━恥ずかしいったら…

念のためにショーツの替え持参してて良かったあorz

スゴスゴとショーツを履き替えて内診室を出る私。

けれど、本当の異変はこれからだった…

とりあえずつづく…


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